映画『グラディエーター』を観た感想!!悪役がえぐい。溢れ出る主人公感たっぷりのマクシムス。

f:id:musgamo:20220401144831j:plain








どうも、もちーです。


地上波で『グラディエーター』をやっていたので観た感想を書いていきます。
ネタバレ注意。
といっても割と昔の映画なのでネタバレも何もないかもしれませんが…( ´・ω・)



映画『グラディエーター』のあらすじと概要


西暦180年。大ローマ帝国皇帝に愛された将軍マキシマスは、皇帝暗殺の濡れ衣を着せられ反逆罪に問われる。
妻子を殺され、悲しみのうちに逃げ延びた彼は、奴隷商人に拾われて死ぬまで戦う剣闘士としてコロシアムに出場する。





映画『グラディエーター』の感想!


この『グラディエーター』、2000年の映画ということでもう20年以上の映画になるんですね(´°ω°`)

私が『グラディエーター』を知ったのは多分高校生の頃かな?
当時世界史や歴史に興味があって、おどろおどろしい剣闘士のイラストが教科書に載っているのを見て自分なりに剣闘士について調べたことがありました。
(教科書に載ってる絵が怖すぎていまだに記憶に残ってる。)
その時にはもうすでに『グラディエーター』という映画は公開から数年経っていました。
グラディエーター』気になる!と思いつつも、数年経ってしまったわけですがようやく観ることが出来て感無量です。


これぞ主人公!マクシムスがかっこいい


主人公であるマクシムスはローマ軍の将軍。
聡明さと勇敢さを兼ね備え周りからの信頼も厚く、第16代ローマ皇帝からも一目置かれ息子のように可愛がられているマクシムス。
ローマ皇帝の嫡男コモドゥスとは旧友で、さらにコモドゥスの姉ルシッラとは遠い昔に恋仲だった。

もうこれだけでマクシムスがどれだけすごいか分かるよね。
それに加えて戦闘に関しても強いし、何も言うことなし。まさに主人公の鑑。
故郷に置いてきた妻子のことを大切に想っていて、良き父でもある。

マクシムスはローマ皇帝から寵愛を受けていたことでとんでもない災難が降りかかるんだけど、奴隷に身を落として剣闘士になってからも、持ち前の聡明さと勇敢さであらゆる危機を乗り越えていく様子が本当にかっこいい。
序盤にローマ皇帝が死んだことを伝えにきた兵士に、寝ていたはずのマクシムスがすぐに剣を取り出したんだけど、軍の中にいても自分が命を狙われているかもしれないと気を張っている様子が印象的でした。

コモドゥスローマ皇帝となったときに、従えと言われたマクシムスはそれを拒否する。
ローマと皇帝のために仕えていたけれど、マクシムスはコモドゥスには元から従わないつもりだったんだね。(皇帝が死んだときもすぐにコモドゥスを疑っていたし)
コモドゥスの姉に「弟にも仕えてくれる?」と聞かれて「ローマのために」と言っていることから、最初からコモドゥスとはあまり馬が合わなかったんだなと分かる。

マクシムスと悪役のコモドゥスは正反対の人物として描かれていた。
マクシムスには全く野心がなくて、冒頭でアウレリウス帝に「褒美は何が良いか?」と聞かれたときに「では故郷へ」と言ったんだよね。
マクシムスは全くもって褒美とか昇進とかには興味がなくて、ただローマのために、アウレリウス帝のために、家族のために戦っているのが分かるいいセリフだったと思う。
その後も元老院グラックスに「コモドゥスを倒してお前はその後ローマをどうするつもりだ」と尋ねられたときも、ただコモドゥスを倒せればそれで良いと、民衆に返すだけだと答えたのがブレていなくてマクシムスの良さを際立たせていたように感じる。



全てを狂わせたのはコモドゥスの家族


コモドゥスは自分が皇位を継承できると思っていたんだけれど、マクシムスがローマ皇帝に愛され信頼されているのを見て不安を覚えていた。
その不安は的中、「皇帝の器じゃない」と父であるローマ皇帝に言われてコモドゥスは思いの丈を吐露。
そして父を刺してしまう。
コモドゥスはこのずっと後の終盤でマクシムスのことも刺すんだけど、刺すときの手口が一緒でちょっと笑ってしまった。
(抱きしめて相手を油断させてから刺すパターン)

父も姉も、さらに姉の子供や民衆でさえもみんなマクシムスを持ち上げて愛しているのを見て、コモドゥスは狂ってしまう。
そりゃ狂わずにはいられないよね。コモドゥスは誰からも見てもらえず愛されない可哀想な男なのだ(´・ω・`)

でも一つ思ったのは、マクシムスが兜をつけて「スパニャード」という偽名で剣闘士として闘っていた様子を見て、コモドゥスは興味を持つんだよね。
コモドゥスも何だかんだ潜在的にはマクシムスに惹かれる何かを感じていたのだろうと思った。

ちなみにそのときの正体を明かすマクシムスのセリフもカッコよかった。

【マクシムスの台詞】
私の名は真の皇帝マルクス・アウレリウスの臣下、マキシマス・デシマス・メレディウス。殺された息子の父であり、殺された妻の夫だ。復讐は必ず果たす。


正義か悪か


コモドゥスはマクシムスから何もかも取り上げるかの如く、マクシムスの故郷であるスペインの家を焼き払い、妻と子供を焼き吊してしまう。
もうね、残虐の極みすぎる。
その後、マクシムスは気を失っていつのまにやら奴隷として売られ剣闘士になったんだけど、一気に何もかもを失って絶望しても、まだ死ねないというように剣闘士として闘うマクシムスがかっこよすぎた。
コモドゥスがマクシムスに妻や子を殺したときのことを詳細に話して挑発するシーンがあるんだけど、ぐっとこらえてその場で殺さなかったマクシムスが本当にすごい。


剣闘士の戦闘シーンが熱い


剣闘士が闘技場で闘うシーンがとにかく熱い。
騎馬隊が出てきたシーンとかもうそれ絶対死ぬやん!ズルじゃん!とか思いながらハラハラして観てたんだけど、数々の戦闘を乗り越えてきたマクシムスは冷静に仲間に指示を出して形勢逆転するんだよね。
民衆もどんどんマクシムスを応援するようになる。

虎が出てきたときなんてマクシムスに不利になるように操作されててもう今度こそやばい…って思ったけど、マクシムスは強かった。
一戦一戦勝ち上がるごとに人気を集めていくマクシムスはさながら少年漫画の主人公のように見えた。



ヒロイン、ルシッラの存在


グラディエーター』に欠かせない人物といえばヒロインとも呼べるルシッラの存在。
マクシムスとは身分違いの恋で別れたけれど、未だにルシッラはマクシムスのことを特別に思っている。
序盤はあまりストーリーに関わってこないが中盤から終盤にかけて大事な役割をルシッラは担ってた。
弟のコモドゥスに色んな感情を抱いてたんだろうけど、結局のところマクシムスのために危ない橋を渡ろうとしたルシッラは一人の母というよりは恋する女子のように思えた。

ところでルシッラとマクシムスがキスをしたのはなぜ???マクシムスは妻子を失ったとはいえ家族を大事にしてたはずなのに……。

と、どうやらモヤモヤを感じる人もいるようで、マクシムスは正義側の人間で悲劇のヒーローとして描かれていたからあそこのキスシーンでもやっとした人も多いと思う。

個人的には、マクシムスは自分のために危ない橋を渡ってまで色々と手配してくれたり、心配してくれたルシッラに対しての本当の別れと感謝を意味したキスシーンだったように思う。
なんだろう、傷ついたマクシムスにとってルシッラと接する時間はほんの僅かな安らぎの時間だったと思うので、あそこのシーンはあって良かったんじゃないかな。
ルシッラも最後はちゃんと「家族の元へと」マクシムスを送り出していたしね。


闘い続けたマクシムスの最期


闘い続けたマクシムスは、最後まで家族のこと、元老院グラックスのこと、ルシッラの息子のこと、そしてローマの未来のことを願い、そして静かに絶命した。
マクシムスがやらなければいけないことを命をかけてやり遂げたんだなと伝わってきた壮絶な最期でした。
なんというか、マクシムスがどん底まで落ちてそこから這い上がってきたストーリーを観ているからこそグッと来るものがあった。
コモドゥスとの一対一の試合が始まる前から天国への扉が見え始めていたんだけれど、序盤の伏線みたいなものだったんだなと思った。
扉の向こう側にいる妻と息子に会えて、本当によかったね。


まとめ


冒頭のシーンでマクシムスが仲間の軍を鼓舞するときに、「必死で戦えば自由になれる、死んだとしても楽園に行ける」という風なセリフが最初はあんまりピンと来なかったんだけど、最後まで見たときにようやく理解できた。

それにしても最後の最後までコモドゥスは卑怯な男だったなと思った(´-`)
何が何でもマクシムスに勝とうと試合前から刺したり、隠し武器を用意してたり。
そこが前皇帝が言ってた「君主の器じゃない」ってことなんだろうなと。
でもコモドゥスは悪者として良い味が出ていたし、マクシムスの対比がすごかったのでこの映画には欠かせない存在だと強く思った。

本当に観てよかった映画でした。
またじっくり観てみたいな。

ではでは。